オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類の皮と果実を煮込んで作るマーマレードですが、僕は子どもの頃から苦手でした。
みかんは好きなんですが、マーマレードとなると、あの独特の苦みが嫌で、今でも食べられません。
たまに「もう食べられるようになったかな?」と挑戦してみるんですが、やっぱりダメです。
ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル
イギリスのダルメインで開催された国際マーマレードアワード2018にて、Rouのマーマレード2種がゴールド、1種がブロンズを受賞しました。
昨夜の授賞式では緊張しつつも嬉しさで胸がいっぱいになりました。一緒に喜んでくださる皆様に心からのありがとうをお伝えしたいです。 #marmaladeawards pic.twitter.com/e0BkPQ7ZiG— 朗 -Rou- (@roucheerful) March 18, 2018
マーマレードの発祥は、ポルトガル、スペイン、スコットランドといろいろな説があるようですが、オレンジの皮を入れたのはスコットランドの人だったそうです。
2006年から、マーマレードコンテストがイギリスの湖水地方カンブリア州ペンリスという町にある「ダルメイン」という大きなお屋敷で始まりました。
それが、ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル。
始めた当初は少なかったようですが、最近は世界中から3,000を超える応募があるそうです。
第1回 ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会
2019年には、日本での初開催「第1回 ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会」が愛媛県八幡浜市で行われ、小さな町がマーマレードで大いに盛り上がりました。
日本で初めてのマーマレードコンテストにも関わらず、1,600もの応募があったようです。
審査員には、イタリアンの落合務さんや、中華の陳建一さん、パティシエの鎧塚俊彦さん他の豪華な顔ぶれが揃いました。
でも、なぜこの小さな港町で世界的なマーマレードコンテストが開催されたのでしょうか?
そこには、地元で地道にマーマレードを作り続けている人たちの尽力があったのです。
アトリウムの国分美由紀さん
八幡浜みなっとでオランジュルクラ(アトリウム)とダルメインのマーマレードを購入。店員さんが詳しく説明して味見もさせて下さいました(^^) pic.twitter.com/sJouBI3xnb
— ひょうま (@nshouma) June 15, 2019
愛媛県八幡浜市の道の駅みなっとの中に、地元産の柑橘を使った化粧品、アロマ製品、せっけん、ジャム、マーマレードなどを製造・販売しているアトリウムというお店があります。
アトリウムは、2015年に国分美由紀さんが愛媛県八幡浜市で設立。
2017年、ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバルにマーマレードを出品し、職人部門で金賞を受賞しました。
そして、愛媛県八幡浜市が日本有数の柑橘の産地として知られていることを主催者にPRすると、2019年に、第1回 ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会を招致することに成功したそうです。
国分さんが世界大会に出品し金賞を受賞したことが、愛媛県での日本大会開催につながったのですね。
国分さんは日本大会の実行委員も務めました。
そもそも国分さんは愛知県の出身で、以前は看護師をされていましたが、夫の仕事の関係で1989年に愛媛県八幡浜市に移住。
夫の健司さんは、八幡浜市内で医院を開業されています。
ニノズコンフィチュールの二宮従子さんと斉子さん姉妹
次にご紹介するのは、愛媛県伊方町出身の姉妹です。
マーマレードアワード/https://t.co/ZuqdDrwvsNニノズコンフィチュールのマーマレードは、2018ワールドマーマレードアワードで何と8商品が受賞し、柚子&生姜は世界最高金賞を獲得しました。
写真の4個セットは、最高金賞、金賞、金賞、銀賞の商品です#マーマレード#ワールドマーマレードアワード pic.twitter.com/qKNPWdHN6d
— ペットぷちおうじ〜究極の筋肉とボディメイクマニア (@petpuchiouji) July 10, 2019
愛媛県伊方町三机で「ニノズコンフィチュール」というジャムを手作りしている姉の二宮従子(よりこ)さんと妹の斉子(せいこ)さん。
お2人のダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバルの受賞暦がすごいんですよ。
2015年 銅賞
2016年 銀賞
2017年 金賞
2018年 最高金賞
2019年 金賞
従子さんと斉子さんは、共に大手航空会社のキャビンアテンダントをしていたことから世界中の美味しい果物を味わい、日本の果物の美味しさ、中でも特に柑橘は愛媛が世界で一番美味しいと思ったそうです。
妹の斉子さんがイギリスに留学していた時に、ル・コルドン・ブルー・ロンドン校という料理学校と、インターコンチネンタルホテル・ロンドンで学んだ経験を生かして、実家のある愛媛県伊方町三机で、愛媛県産の果物や野菜を使ってジャム作りを始めました。
それには、お2人の母親の影響が大きいそうです。
91歳になる母親は、「せとどーなっつ」という平均年齢70歳のグループを作り、今でも現役でドーナツを作っておられますが、お2人が小さい頃からいろんなお菓子やマーマレードなどを作ってくれたそうです。
マーマレードは、金属加工で有名な新潟県の燕三条で200年以上の歴史を持つ鎚起銅器 玉川堂(ぎょくせんどう)の銅鍋でじっくり煮詰めるそうです。
銅鍋は熱伝導率が高いので、長時間煮詰めるマーマレード作りに適しているようですね。
まとめ
なぜ愛媛県八幡浜市で世界的なマーマレードコンテストが開催されたのか。
そこには、地元の人たちのマーマレードに対する愛情と、地元を愛する想いがありました。
第2回 ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会が、2020年5月16日と17日に昨年と同じ場所、愛媛県八幡浜市で開催されますが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月10日(金)に日本大会実行委員会による緊急会議が行われ、開催されるかどうかの協議があるそうです。
今年もまた、マーマレードで盛り上がってほしいものですが、移動や外出、集会の自粛が叫ばれていますので、どうなるかわかりません。
今度、二宮姉妹や国分さんのマーマレードを見かけたら、食べてみたいと思っています。
世界大会で金賞を受賞するようなマーマレードなら、苦手な僕でも「美味しい!」と思えるかもしれません。
追記
4月10日(金)に日本大会実行委員会による緊急会議が行われ、残念ながら第2回 ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会の中止が決定しました。
来年の5月には新型コロナウイルスの感染拡大が収まって、無事開催されてほしいものです。
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