フジテレビの番組「新説!所JAPAN」で、鎌倉のお寺やご本尊のことを取り上げていました。
中でも、いかにも幸運が訪れそうな「開運トライアングル」と呼ばれる場所があるそうです。
「トライアングル」ということは、三角形ですよね。
開運スポットの3か所を線で結ぶと三角形を形づくるというものです。
それはいったい、鎌倉のどこにあるのでしょうか?
円応寺(えんのうじ)の閻魔大王像
北鎌倉にある円応寺には、鎌倉時代を代表する仏師の運慶が彫ったとされるあの有名な「閻魔(えんま)大王像」があります。
北鎌倉にある円応寺。本尊の閻魔大王像は運慶作と伝わる国の重要文化財です。閻魔大王の計らいで生き返った運慶が笑いながら彫ったといわれ、別名「笑い閻魔」と呼ばれます。仏像はご住職の許可を得て撮影しました。7月23日撮影。鎌倉ガイド協会「市民協働ツイート事業」 pic.twitter.com/8bt95OsTt3
— 鎌倉市観光課 (@kamakura_kankou) July 25, 2019
子どもの頃に悪さをすると「閻魔様に舌を抜いてもらうよ」などとおどされたものです。
やっぱり、めっちゃ怖い顔をしていますね(*_*;
約2mの高さもあり、実物の前に立って見たらすごい迫力でしょうね。
ちなみに、鎌倉市近隣の茅ヶ崎市発祥のバンド「サザンオールスターズ」の「愛の言霊(ことだま)」の歌詞にも円応寺の「焔魔堂」が出てきます。
長谷寺(はせでら)の十一面観世音菩薩立像
「鎌倉大仏」のある高徳院から徒歩3分の距離に長谷寺があります。
長谷寺の正式名称は「海光山慈照院長谷寺」です。
ボタンや40種類のアジサイなど、一年を通して花が絶えることのないというほど様々な花が咲き乱れ、「花の寺」、「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ばれ、人々に親しまれています。
観音山の中腹にあるため、見晴台からは鎌倉の街並みや相模湾の絶景が見渡せるそうです。
本尊は、高さ9.18mもある木彫りの仏像「十一面観世音菩薩立像」。
鎌倉・長谷寺 長谷観音:日本有数の9m余という巨大な十一面観音菩薩像で、境内に梵鐘がある。長谷寺を名乗る寺院は鎌倉の長谷寺をはじめ日本各地に多く240寺程存在する。長谷観音は日本では最大級の大きさの木造観音である。pic.twitter.com/dy4PgsyxjY
— 仏像紹介BOT (@butsuzobot) April 26, 2020
観音様の頭に11もの顔が付いている理由は「人々のどんな苦しみも見逃さないため」と言われています。
でも正面からは、10の顔しか見えないんです。
残りの一つは、裏側に隠れていて見ることができないそうです。
その顔は、煩悩という悪を笑い飛ばす「暴悪大笑面」と呼ばれ、怒りのあまり笑顔になっているんですね。
この「十一面観世音菩薩立像」と「鎌倉大仏」とは深い関係があるそうです。
「鎌倉大仏」は「阿弥陀如来」で、「十一面観世音菩薩立像」は「観音菩薩」です。
「阿弥陀如来」の方が「観音菩薩」よりも、上位のランクに位置付けられているので、「十一面観世音菩薩立像」よりも「鎌倉大仏」の方がランクが上ということになります。
ランクが上というのはどういうことかというと、煩悩が無い(少ない)ということです。
最上位の「阿弥陀如来」である「鎌倉大仏」は、煩悩がまったく無いそうですよ。
「十一面観世音菩薩立像」は「鎌倉大仏」にあこがれを抱いていて、正面上部の顔は、「鎌倉大仏」に似たこんもりとした頭をしているんですね。
高徳院(こうとくいん)の鎌倉大仏
高徳院にある阿弥陀如来像が「鎌倉大仏」で、国宝に指定されています。
なう!#イマソラ#鎌倉大仏 pic.twitter.com/0AOW7pNObK
— yc1128cy-yasuyuki (@jpg01003388) November 29, 2019
鎌倉幕府の正式な歴史書「吾妻鏡」は全52巻ありますが、誰が何のために大仏を作ったのか、その経緯が記された45巻目だけが無いのです。
うーん不思議ですね。
「鎌倉大仏」は、当初は大仏殿の中に安置されていましたが、大仏殿が倒壊したため現在は雨ざらし状態です。
奈良の東大寺にある大仏は立派な金堂に守られているのに比べて、「鎌倉大仏」が少しかわいそうな気がします。
大仏殿が倒壊した原因については、大風や地震または津波によるとされています。
開運トライアングル
1221年に起こった「承久の乱」で朝廷軍を打ち破った鎌倉幕府軍の北条義時が、後鳥羽上皇ら3人を島流しにしました。
武士と天皇の戦いなんて、想像もできないようなことがあったんですね。
するとその後、天災が続いて多くの人々が亡くなっていきました。
鎌倉武士の間に「これは天皇家を島流しにした天罰じゃないのか?」と不安感が広がりました。
それを治めるために、円応寺の「閻魔大王像」、長谷寺の「十一面観世音菩薩立像」、高徳院の「大仏」の3体を北条氏が作ったと考えられています。
ちなみに、当初「閻魔大王像」は「大仏」のすぐ近くにあったとか。
まず、悪いことをすると地獄へ落ちるんだよと、「閻魔大王像」で「地獄」を見せ、地獄から逃れるためには「十一面観世音菩薩立像」で「救済」してもらい、阿弥陀如来である「大仏様」によって「極楽浄土」へ送り届けてもらう、という3体がセットになっている「開運トライアングル」というわけです。
まとめ
鎌倉にある3つの像を巡る「開運トライアングル」について紹介しました。
「閻魔大王像」、「十一面観世音菩薩立像」、「鎌倉大仏」の順番で参拝すると、最強の幸運が舞い込んでくるかもしれません(*´▽`*)
新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言が解除になれば、自粛疲れを癒すためにも鎌倉へ開運旅行に出かけてみてはどうでしょうか。
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